「ポプラの秋」(湯本香樹実・新潮文庫)
◆次の文章をしっかり音読してから、後の問いに答えなさい。
「私(千秋)」は、小学1年生の夏に父を亡くした。アパートの1階に住む大家さんのおばあさんは、自分には「こっち」の人から預かった手紙を、死ぬときにあの世の人に運ぶ秘密の役目があるのだと「私」に話した。その話を信じた「私」は、毎日のように死んだ父に手紙を書いておばあさんに預けるようになった。ところが、ある日のこと、おばあさんが倒れ、入院してしまった。おばあさんが死んでしまうのではないかと、「私」は心配でならなかった。
(四谷大塚 予習シリーズ 国語5年下より)
こんな説明書きで始まる読解問題を娘が解いていました。
出典は「ポプラの秋」(湯本香樹実・新潮文庫)。
問題文は、「私」が、死んだ父からの電話(??)をとるシーンで終了。
・・・ええ??Σ(゚□゚(゚□゚*)この話これからどうなんの??←娘&私
「もし、あの世へ手紙を運ぶ、っていうファンタジーな設定が本当なら、死んだ父からの電話も実は本当とか??」
「これ、ホントはどんな話?」
「問題文にくりぬかれた部分だけではよくわかんないね…」
「読んでみたい!!」
というわけで、さっそく本屋さんで買ってきて、二人して一気読みしました。
すごーーーーく心にしみる、いいお話でした(p_q*)
明白に、死ぬこと、生きることをテーマにしている物語なのに、すごく自然で・・・。
普通に、自然に、「生きているっていいな」「誰かを愛するっていいな」と思えてしまう、不思議で優しいお話でした。
読解問題を見たときはなんのことやらだったけど…。読んでよかったです。
こんなに切なくて清々しい読書は久しぶりでした。この作者の本をもっと読んでみようかと思います。
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